樹海の中の渡島沼尻駅

◆樹海の中の渡島沼尻駅

渡島砂原駅を出ると国道筋にはもう全然民家や建物は無くなってしまい、富士の樹海のような佇まいの森林地帯になっていく。渡島沼尻駅に行くには森林地帯の何も無い国道筋から山手の方に入って行かねばならないのである。森林地帯の同じ景色が延々と続く景色のため、何度も同じところを走っているかのような錯覚に捕らわれてしまう。目印らしきものはほとんど無いし、渡島沼尻駅と書かれた案内板も駅周辺では見受けられなかった。昨年もこの駅に来たのだがこの辺りで右往左往したのを思い出した。そして、やっとの思いでなんとか秘境の渡島沼尻駅に2度目の訪問ができたのであった。

秘境駅ファンの方はもうご存知だろうが、渡島沼尻駅には古い歴史ある木造の駅舎が残っていて感動ものである。板張りの外壁と外側に張り出した筋交いなどを見ていると、なんとも言いがたいものがあるように感じるのであった。そして、トイレもまた木造のレトロなものが現役であった。このトイレを利用される方は極少ないと思われるが、筆者もその極少ないうちの一人となっておくことにした。